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【NEXT 5(ネクスト・ファイブ)】「次世代の秋田の日本酒を担おう」 秋田の造る蔵元集団

NEXT FIVE秋田NEXT5を結成した切っ掛けは、私(白瀑醸造代表 山本友文)が杜氏制を廃止し、自ら製造の責任者となって酒造りを始めた2年後のこと。月刊誌『dancyu』3月号の日本酒特集のトップで、私が紹介されたんです。その記事の後ろの方で広島の「魂志会」という、暴走族みたいな名前の6蔵のグループが紹介されました(笑)。酒蔵の経営者6人がそれぞれの酒を持ち寄って、それぞれの酒質を批評し合って品質を確認し合っていると。
その記事を読んで、「ああ、こういう会を秋田でも作れないかな」と、私よりも先に自ら酒造りを始めていた、ゆきの美人の小林さんに相談したんです。
それから間もなく、
「新政の祐輔くんが、去年の秋から蔵に入ってるらしいぞ」
「春霞の栗林さん、杜氏が急死して、途中から栗林さんが酒をつくってるらしいぞ」
「五城目の一白水成は地元の社員と2人で造り始めてるぞ」

と、一緒にこの企画をやれそうな人達がいたので、皆で集まって酒を酌み交わしながら話し合ったら、その場で「いいね!やろうよ!」って盛り上がって、結成が決まりました。

2回目の会合で、グループ名をNEXT5に決めました。
ネクストファイブ「次世代を見据えた酒造りを我々5人で模索して行こう!そして牽引できるような存在になろう!」といういう意味で。
その時に私の提案で、「秋田県内にある酒蔵の新しい後継者が、自分たちのように志を持って酒造りを始めても、ノウハウに飢えて行き詰まっていたら、年上から順番に抜けて、その新しい人を仲間に入れていこう」という事も決めました。いつの時代でも秋田のNEXT5は、その時代の若手が試行錯誤して未来を模索するグループであって欲しいと。
主な活動は、定例利き酒会、共同醸造プロジェクト、消費者イベントの3つ。定例利き酒会では、その時期に発売している自社商品と、首都圏で売れている商品を合わせた10銘柄で、ラベルを隠して利き酒をして、それぞれの酒質を批評し合います。利き酒能力の向上と、自社商品がどのぐらいのレベルにあるのかを確認しています。自社商品と気付かずに低評価を下してショックを受けることも希にありますが、今ではだいたいの銘柄を言い当てられるようになりました。
共同醸造は年に1回、ホスト蔵を決めてその酒蔵に5人が集まり、作業工程を分担して1本の酒を造り上げるというものです。その商品は毎回、クリスマスイヴに販売していますが、予約で売り切れるほどの人気商品となりました。クリスマスイヴに飲まれるお酒は、ワインやシャンパンばかりでなく、日本酒も選択肢にあっていいのでは?という我々の素朴な疑問から、イヴを発売日に選びました。決してワインやシャンパンに喧嘩を売っている訳ではありません。その証拠に今年の8月にフランスのシャンパーニュやボーヌ、シャブリなどの銘醸地にあるワイナリーを廻り技術交流をして来ました。
next5 ECHO
消費者イベントは秋田県内で年に2回、東京で1回行っています。その時期に美味しい酒を低価格で楽しんでもらえるようなイベントで、日本酒のビギナーやライトユーザーを対象にしています。
今後の予定なのですが、共同醸造プロジェクトはこの冬、当社(白瀑)で行い一巡します。今後どうするかは未定ですが、何か面白いプロジェクトになる事は間違いないでしょう。消費者イベントは積極的に行って新たな日本酒ファンを増やしていきます。技術交流は今後も続けて更なる酒質の向上を続けます。まだまだ突っ走る予定ですので、今後も我々の活動にご注目ください!

文・写真 白瀑醸造代表 山本友文

【スタッフよもやま】新酒「shangri-la」にみる、秋田若手蔵元5人「NEXT5」が起した革命とは?!


2013/8/7 更新

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