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【常陸太田アーティスト・イン・レジデンス】アートでまちに彩りを。

こんにちは「常陸太田びいきな小坂の窓」の小坂です。
幼稚園、小学校低学年の頃、描いた絵を「上手だね、上手だね」と褒めてくれていた親やおじいちゃん、おばあちゃんが学年を重ねる度に、褒めてくれる回数が減った記憶ありませんか?
私など褒めてもらった記憶がないため、夏休みの図画・図工の提出が苦手で、夏休みの最後の最後までだらだらと親に怒られながら作っていた記憶がありますね。そんな私は今でも絵心はうーん、、、絵が上手に書けるコツを教えてもらい今日この頃です。

ところで皆さん突然ですが、「アーティスト・イン・レジデンス」をご存知ですか?
現在はアーティストの方々が日本の豊かな景観や自然環境とコラボし開催していたり、自治体が地元の資源や宝、人材などを活かすためにAIRに取り組んだりと全国津々浦々で聞くようになりましたね。
既知の方もいらっしゃると思いますが、雑学程度の簡単な説明とともに今年で2年目を迎える「常陸太田アーティスト・イン・レジデンス」の紹介をしたいと思います!それでは、始まり始まり~~。

アーティスト・イン・レジデンス(Artist in Residence、以下、AIR)とは
国内外からアーティストを一定期間招聘して、滞在中のアーティスト活動を支援する事業のことを差します。日本では1990年代前半からAIRへの関心が高まり、主に地方自治体がその担い手となって取り組むケースが増えてきています。分野は演劇、音楽、絵画、建築、工芸、写真/映像、彫刻、デザイン、パフォーマンス、版画、 ファッションなどと多岐にわたっています。
「アーティスト・イン・レジデンス」という言葉が生まれる以前から、それに類した活動は行なわれており、フランスでは17世紀頃からそして、米国では1930年代頃から、欧米においては1950年代から60年代にかけて、AIRというシステムが誕生しています。
アーティストが異なった文化や環境に滞在し、創作活動を行なうことの意味を発展させ、そしてAIRにおけるアーティストの滞在は「作品制作」や「発表」に付随することに限らず、異なる環境や文化のなかで過ごすことで、アーティストの創作活動に新たな展開を切り拓き、自己研鑚や相互啓発の機会を提供するものです。よって、展覧会やフェスティバルといった「発表」を前提として滞在する事業とは一線を画すものとなりました。
日本においてAIRという事業が大々的に行なわれた最初の例は、1993年の多摩地域の東京都移管百周年記念の一環として行なわれ、国内外から4名ずつ計16名のアーティストが招聘された「TAMAらいふ21」。現在のように日本のAIR事業において、主な担い手が自治体であるのは平成9年(1997年)に文化庁の地域振興課(当時)が「アーティスト・イン・レジデンス事業」を開始したことが、大きな要因となっていると思われます。(参考:「日本全国のアーティスト・イン・レジデンス総合データベース」)

 

〜〜以下、「常陸太田アーティスト・イン・レジデンス」HPより一部抜粋〜〜

常陸太田アーティスト・イン・レジデンスについて
常陸太田市では、地域活性化の源泉としての地域力(特に地域資源力と人材力)の維持・強化を図るため、平成25年10月より、総務省の「地域おこし協力隊」制度を活用した「アーティスト・イン・レジデンス」事業を開始しました。
アーティストは地域に滞在し住民と交流を図りながら、オープンアトリエやワークショップを行い、また、地域資源を活かした作品の制作を行うことで地域の新しい魅力の創出・発信に取り組んでいます。
「アーティスト・イン・レジデンス」の導入により、地域住民がアートに触れる機会を創出し、芸術文化への関心を高 め、豊かな人間性や感性を養うと同時に、アーティストが地域資源を使った作品を制作・情報発信することで、地域住民や地域外の者の、地域に対する意識・価 値観の変化(魅力の発見や地域への愛着)がもたらされるものと考えます。
地域で展覧会等を開催することにより交流人口の拡大を図ることはもとより、アーティストを軸に地域内外の人的交流が 行われ、持続可能な地域活性化の基盤となりうる地域内でのコミュニティの強化や新たなネットワークの形成等、地域力の維持・強化が図られることを期待して います。 ー常陸太田市ー

〈コンセプト〉
Art as Life 
生活のための芸術
常陸太田アーティスト・イン・レジデンスでは、芸術家がゲストという枠をこえ、地域との繋がりを自ら見いだし、それ ぞれが生活と関係の中で、新たな芸術の在り方を探究していきます。地域特有の文化や生活の本質を咀嚼し、地域住民を巻き込みながら独自の手法で自己表現を 繰り返すことで、芸術を地域に深く浸透させる土着型のアートプロジェクトです。concept-420x455

情報が遮断されがちな地方には、家でも学校でも仕事場でもない場所、誰もが何者にでも何にでもなれるコモンスペース が必要であると考えます。芸術家たちのアクションによって多様性のある関係や空間が生み出されます。地域の様々な空間に新たな「談論」の場が生まれること で、芸術が進化するコミュニケーション(つながり)であることを体感することができるはずです。芸術によって創りだされたオルタナティブで重層的なコミュ ニケーションにより、地域と共に、まだ見ぬ何かに向かって様々な物語を紡いでいきます。hitachiota-420x455

芸術を力にする者だけが芸術の恩恵を受ける訳でもなく、芸術を引き起こす訳でもありません。日常は、得体の知れない モノを理解しようとすることにより変化します。言葉を超えた存在であるアートは、地域にとって、得体の知れないモノのひとつとなり得るでしょう。芸術が引 き起こす出来事により、創造力が水面の波紋のように広がります。芸術が日常に深く根付き、生活に浸透し、地域のその土と水から新たな芸術が生まれ、育ち、 じわじわと広まりながら、芸術と生活が深奥な融合をすることで、生きた芸術が動き出します。地域と向き合い、地域住民と共に協議・談論を繰り返しながら、 クリエイティブに 社会化してく持続可能なアートプロジェクトの展開を目指します。 ー常陸太田アーティスト・イン・レジデンス ディレクター ミヤタユキー

〜〜以上、「常陸太田アーティスト・イン・レジデンス」HPより〜〜

この様にして、平成25年10月よりスタートした常陸太田AIRは、個々の得意分野を元にアトリエを公開したり、トークやワークショップを行なうなど、何らかの手法で自らの活動を地域に公開し、地域住民やその他地区の幼稚園・小学校・中学校にてアーティスト活動を行い、アートに対する説明を行ってきました。地域との交流プログラムによってアーティストの考えを知ったり、創造のプロセスに市民が参加する事により、日ごろ芸術に触れる機会の少ない地域住民にアートに対する創作意欲を開かせたように思います。
またこの活動は日頃美術館などでの作品と鑑賞者という一方通行の関係では味わえないアーティスト・住民双方向の交流による親近感と醍醐味を与えてくれていると思います。この活動に対し、住民自身によるアート活動が始められアートによる地域間のコミュニケーションも今まで以上に広がり始めたように思われます。

〈アーティスト紹介と代表的な活動〉(「地域おこし協力隊」制度を活用しアーティスト枠で採用)
ミヤタユキミヤタユキディレクターであり、アーティストでもあるミヤタユキさんは水府地区に着任し、竜神峡にて5月に開催される竜神峡祭りで風をとらえ泳ぐ多くのコイノボリが、祭り終了と同時に処分されるため、その布地を使いエコバックや、スタードーム等を色々なアートに変化し再利用する「水府コイノボリプロジェクト」、通称「SOCI(スコイ)」を進め、地域の皆さんとともにワークショップを開催しております。この活動が、『グッドライフアワード2015』を受賞しました。

林友深林友深ミヤタさんと同じ水府地区に配属となり、大学時代から行っているグラスデコを用いたワークショップを開催し、幼稚園以下の小さなお子さんから、年配の方まで参加したグラスデコ作品を一堂に集め、再校正し新たな題目で作品を発表しています。
また幼稚園の先生への指導など多く方をアートの道に導いています。

なるさんなる
里美地区に配属となったなるさんは、20年前に発刊された里美地区に伝わる昔話「里美むかしむかし」を地域資源とし、昔話から広がる様々な可能性を紙粘土の立体作品や紙芝居などで表現しています。
また、地域内外のこどもたちと「里美むかしむかし」に限らず、さまざまなワークショップを行っています。

渡辺智穂
たま平成27年1月より金砂郷地区配属の渡部さんは、地元との交流をはかりながら、地元に住んでいるからこそ知っている地元の魅力を葛飾北斎の「富嶽 三十六景」のように参加者の視点で地元三十六景を取りまとめ中です。

色々と書きたいのですが、各アーティストの活動は、HP並びにブログをご確認戴きよりアーティストを身近に感じてもらえたら嬉しいです。

常陸太田AIRがスタートして一年と半年が過ぎようとしていますが、各アーティストは秋に開催される常陸太田芸術会議ー井戸端アート(アーティストの作品を発表、そして地域と合同で製作した作品の発表場所)に向け作品を製作中です。
昨年は常陸太田芸術会議の開催場所「水府地区」「市民交流センター」「里美地区 荒蒔邸」にて、アートが生まれ完成するまでの過程を拝見し、実生活におけるアートとの接点を作品の中に見つけることが出来たのは大変貴重な体験でした。
今年の開催日時が決まり次第、地元びいきで掲載を考えております。
常陸太田市でアートな心で過ごす休日はいかがですか。お越しをお待ちしております。

(文:小坂哲郎/写真:常陸太田市・常陸太田AIR)

【HP】「ヒタチオオタ芸術会議  -井戸端アート-」
【HP】常陸太田アーティスト・イン・レジデンス
【FB】常陸太田アーティスト・イン・レジデン


2015/7/8 更新

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