高岡市福岡町下蓑新の浮世絵愛好家、佐伯孝夫さん(67)が、加賀藩の参勤交代のルートをすごろくで表現した浮世絵「新板加州金澤道中案内記(しんぱんかしゅうかなざわどうちゅうあんないき)」を入手した。江戸時代後期のものとみられ、各地の名所が色鮮やかに描かれている。道中の地名が北陸新幹線のルートとほぼ重なっており、「昔は2週間ほどかかった道のりが、もうすぐ2時間半で結ばれる」と感慨深げだ。
浮世絵は縦46センチ、横67センチ。江戸を振り出しに大宮、高崎、上田、糸魚川、富山などを通って、ゴールの金沢にたどり着く。計47ますのうち、県内は境~石動の10ますを占め、岩瀬は北前船、富山は富山城が描かれる。参勤交代の一行が宿泊したとされる地名のますには「泊」の文字が記され、13泊14日で金沢まで戻ったことがうかがえる。
佐伯さんは昨年12月、東京の業者から浮世絵を購入。ことし7月ごろには、北陸新幹線で家族旅行することを計画しており「江戸時代に思いをはせながら車窓の景色を眺めたい」と楽しみにしている。(北日本新聞より)
2015/3/9 更新