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いちのせきは「もちのせき」〈みちのくエイミー そぞろ旅〉

こんにちは。年明けから「地元びいき」で記事を書かせてもらっています、エイミーです。
生まれは埼玉、東京在住、家族はうさぎのみのしがない三十路女子です。あれ、女子って言っちゃいけないんですかね?

私は震災をきっかけに復興支援団体の広報活動をお手伝いするようになり、運命的な出会いをしました。岩手と。……ええ、岩手です。ヒトじゃありません、残念ながら。
そんなわけで、岩手県を中心とした東北地方のすてきなヒトやモノ、風習をご紹介するのが、この〈みちのくエイミー そぞろ旅〉になります。はい、拍手っ!

さて、突然ですが、みなさんはおもちに何を付けて食べますか?

あんこ? きなこ? じゅうね?
……えっ、「じゅうね」って?

では、みなさんはおもちをいつ食べますか?

お正月? 結婚式? お葬式?
……えっ、そんなのお正月に決まっているでしょ?

いつでもどこでももちが好き! もちの聖地・いちのせき

実は、お正月に限らず、冠婚葬祭いつでももちと切っても切れない縁がある地域があります。それが、岩手県一関市です。一関市は、岩手県の最南端、人口約12万人。日本で2番目に大きな都道府県である岩手県の中でも、2番目に大きな市になります。

ここではなんと、冠婚葬祭いつでもどこでももち料理が出ます。結婚式におもちなんて、と驚く方も多いと思います。また、おもちに絡めるタレの種類も豊富で、一説には300種類もあると言われています。最初に出てきた「じゅうね」は東北地方の言葉でえごまのこと。その他、変わったところだと、納豆や沼えびもあります。なぜここまでもち文化が広がったのでしょうか? 一関のもち文化をご紹介します。

一関もち文化のルーツ

一関・平泉の人々は、老いも若きもとにかく良くもちを食べるんです。お正月や年越しは当たり前、桃の節句やらお彼岸やら七夕やらと、事あるごとにペッタンペッタン。農作業や季節の区切り、結婚式、葬式にまでもちをついて食べるのです。その回数は年間60日以上といわれ、もちつきに関する行事が記された「もち暦」なるものが存在するほど。

ではなぜ、これほどまでにもちと密接な関係をもつことになったのか。そのルーツを探りに、江戸時代へ。一関は、伊達の支藩の「田村藩」と伊達本藩とからなります。江戸時代、伊達藩は豊かな食材産地であり、有数の米どころでもありました。

もちのせき
『伊達もの』は、儀式に宮中の「式三献」の流れを汲む「もち本膳の儀礼」を作り出したのです。それが庶民へと広がり、農作業と結びついて、季節ごとに食べられるようになりました。
豊かなもち食文化は、先人の知恵と共に今日まで伝えられています。

味のバリエーション日本一!!

こうして何百年と受け継がれてきたもち文化の代表格として「もち食儀礼」があげられます。これは、冠婚葬祭などあらたまった席で「もち本膳」を振舞うという伝統で、宴会前の儀式ですから食べ方にも独特のお作法があるのが特徴です。
また、伝統を守る一方で進化を続けるもち文化が誇るのは、日本一と評判の食べ方のバリエーション。その数およそ300種というから驚きます。あんこ、ごま、くるみ、きなこ、くり、大根おろし、納豆、ずんだ、沼えび、山菜、ふすべ、じゅうね、かぼちゃ、しょうが…といった伝統的な食べ方だけでも紹介しきれないほど。さらに、アイディア満載の新&珍メニューが続々誕生。アツアツのチーズともちがとろ〜りとろけるピザもちにもちフォンデュ、いなり寿司風きつね餅やイカ飯風イカ餅ぽっぽ、もちロールキャベツ、もち入りコロッケ&ハンバーグ、ピーマンのもち詰め、もち春巻き、伝統料理でもあるほや餅、ウニ餅、もちパフェにモッフルなどなど、想像をはるかに超えた「もちワールド」が形成されています。

(文/一関・平泉「もち」MAPより)

 もちにまつわるイベントもたくさん!

一関では、もち文化に触れることができる楽しいイベントを多数企画しています。
例えば、「全国わんこもち大会」。第8回目となる今回は、団体戦24組、男性個人8人、女性個人8人の合計64人が参加して競技で食べたお餅の数は、なんと1036個とのこと。

また、秋に開催される「全国ご当地もちサミットin一関」では、一関だけでなく日本中からもち料理が集結! 第3回目となる2014年大会には24店舗が出店しました。
おもちが好きな方、この記事を読んで一関のもち文化に興味を持たれた方は、ぜひ一関へお越しください。

参考HP
一関・平泉「もち」MAP
岩手・一関 第8回全国わんこもち大会実行委員会
第3回 全国ご当地もちサミット2014 in 一関
〈みちのくエイミー そぞろ旅〉シリーズはこちら

 


2015/2/20 更新

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