本美濃紙を含めた「和紙 日本の手漉てすき和紙技術」が、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しとなった28日、登録に向けた活動を進めてきた美濃和紙の産地・美濃市など県内の関係者から喜びの声が上がった。念願の登録に向けて、「美濃和紙を世界に広めるきっかけになれば」と期待を寄せている。
古田肇知事は同日の定例記者会見で、「『清流の国ぎふ』が育んだ伝統の工芸技術が世界に認められ、脚光を浴びることは大変喜ばしい。美濃市と連携し、文化財を継承、発信するとともに、観光資源として有効活用し、地場産品として国内外へ積極的に販売促進するなどしていきたい」と語った。武藤鉄弘・美濃市長は「正式に登録されれば、美濃和紙を世界にアピールする絶好のチャンス。地域づくりの柱にして、伝統技術を守っていきたい」と意気込んだ。
本美濃紙は、島根県浜田市の石州半紙せきしゅうばんしが2009年、ユネスコの無形文化遺産に登録された後、文化庁が10年の登録候補として申請したが、審査されなかった。さらに11年には、ユネスコの補助機関による事前審査で、石州半紙との類似性を理由に、追加情報が必要とする「情報照会」の勧告が出されて登録が見送られていただけに、関係者は期待をふくらませていた。
本美濃紙保存会の会員たちも、地域の活性化に期待を寄せている。会員の鈴木豊美さん(62)は「つらくて地味な仕事ですが、(登録が実現すれば)大変励みになるし、続けてきてよかった。本美濃紙の良さを少しでも知ってもらうとともに、研修生が一人前に育ってほしい」と、自宅の工房で語った。
「美濃和紙の里会館」の船戸友数館長(55)も「美濃和紙が脚光を浴びることで、多くの観光客に来館してほしい。コウゾの原料を使う本格的な手すき和紙をぜひ体験してもらいたい」と来場を呼びかける。(YOMIURI ONLINEより)
2014/11/3 更新

