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《シリーズ:地域で活動しているヒトびと》~北海道天塩郡遠別町~ 

シリーズ〈地域で活動しているヒトびと〉田舎に暮らす、働くってどういう感じ? 地域へ移住し活動をしている「協力隊」や「働き隊」の方々の話を紹介しています!

シリーズでお届けしている〈地域で活動しているヒトびと〉。
北海道天塩郡遠別町での「地域おこし協力隊」卒業後、現在NPOを立ち上げ活動されている、原田啓介さんに当時を振り返っていただきながらをお話をお聞きしました。

Q.1 まず、自己紹介をお願いします。

北海道天塩郡遠別町 原田啓介

原田 啓介さん
年齢:29歳
配属地:北海道天塩郡遠別町にて協力隊1年の活動を経て、現在NPO法人えんべつ地域おこし協力隊のメンバーとして働いています。
前職:以前は札幌市で専門学校職員(学生募集、営業担当)として働いていました。

Q.2 協力隊になろうと思ったきっかけや動機、またこの地域を選んだ理由をお聞かせください。

私はUターンで地元に戻り、地域おこし協力隊になりました。
きっかけはたまたま地元に残る友人のSNSを目にして、数年戻っていない地元のことを思い出したことでした。その年のお盆休みに地元に戻って、街を見回してみると見慣れた建物がいくつもなくなっていたり、少しずつ衰えていく地元の姿を実感しました。この地域で生まれ育った自分にとってはここが地元で、ただただ衰退していってしまうことが無性に寂しく感じ、ここで自分にもできることはないか考えた時に、その時すでに活動を始めていた遠別町の地域おこし協力隊について知りました。
それから数か月後、ちょうど追加募集があったのですぐに面接に応募しました。一般的には地域おこし協力隊=知らない地域で働く、というイメージが強いと思いますが、私にとっては故郷に戻り、地域活性化の前線で働ける一番良い方法だったのでこの制度は大変ありがたかったです。

Q.3 就任が決るまでの経緯を教えてください。

地域情報や活動内容などどうやって情報を収集しましたか? また情報収集で困ったことはありましたか?
もともと地元だった、ということもあって町民から話を聞いたりもできたので情報収集には困りませんでした。また、すでに活動している協力隊も居たので、どんな活動をしているのか確認などもしました。

説明会や面接などで、受入先の自治体とはどういった具体的にどのようなやりとり(話し合い)のがあるのですか?
自治体によってさまざまだと思いますが、私の場合は1. 書類選考 2. 面接(町長、副町長、担当課長、係長)で採用が決まりました。
協力隊としてどんなことができるのか、何がしたいのか、定住する意思はあるのか、などの質問がありました。

赴任する前にどんな準備をしましたか?
そもそも地域おこし協力隊についてほとんど無知に近い状態だったので情報収集と、もし自分が地域に入ったらどんなことができるのか、やりたいのか、などをひたすらピックアップしていました。あわせて、田舎での生活を楽しむために何か新しいことを始めよう、と3つほど趣味候補を作っておきました。

Q.4 配属先はどちらですか? 何を行なっている部署ですか? そこで具体的にどのような仕事・活動をされていますか教えてください。

総務課企画振興係という、町のゆるキャラの広報からPCや設備管理など広い範囲で業務を行う部署でした。
現在はNPO法人を立上げて活動しているので立場は変わりましたが、その部署に配属しているときには、ゆるキャラをはじめとした町のPRの情報発信、町内イベント支援、他部署と連携した高齢者支援など幅広く活動していました。
また、自分の個性を生かして新スポーツスラックラインを通じた健康増進、似顔絵を活用した町民向けサービスの提供など、比較的個人の裁量で動ける部分が多くありました。

北海道天塩郡遠別町 原田啓介

スポーツ振興活動~スラックライン教室開催

Q.5 協力隊になって「良かったな〜」ということと、また「なかなか大変な想いをしたな〜」ということがあればお聞かせください。

知らない土地で暮らすことの難しさ、苦労、悩みなどありますか?
Uターンなので最初は比較的スムーズに地域に溶け込むことができましたが、知っている土地だからこそ勝手にイメージが作られてしまい、当初の活動は遠慮しがちで行動範囲が狭められたような気がしています。
知らない土地であれば逆に大胆な行動にも出れるのかな、と感じる部分もありました。

それはどうしたら克服、解消できるとお考えですか?
Uターンの強みを生かしてどんどん地域に入り込む、想像ではなく人物像をはっきり意識してもらうことができたら比較的動きやすくなりました。
商工会の青年部や消防団などの比較的若い方が多く所属しているところに顔を出すように意識していました。期待して頂けることは良いことなので、「自分はこんなことができる」を少しずつ理解してもらえたことで相互理解に通じたと思っています。

Q.6 現在の仕事・活動はご自身にとって順調に進んでいますか?
また、Q.2で描いた想いや活動できていますか?

過疎が進む町の衰退を食い止める、という意味ではまだまだ課題は山積みですし、簡単に覆すことができない問題ですが、個人的な活動としては順調に進んでいると感じています。
私は地域活性化のスペシャリストでもなんでもない「地元が好き」な町民の一人なので、この町の生活を楽しむことやその情報を町外に伝えることをメインテーマに活動しています。
町内の中で賛同者も増えて、PRのための写真撮影や動画撮影のモデルを引き受けてくれたり、高齢者向けの講義で講師として呼ばれたり、町の広報委員としての活動を始められたりと、少しずつ輪が広がっているのを感じています。

Q.7 Q.6の問いについて、思い描いたとおりに活動できている方

それができている「決め手」とはなんでしょうか?
自分が動く原動力は『この町が好き』ということです。それが町の人にも知って頂けて協力して下さる方も増えました。

今度どんなことにチャレンジしていきたいか?
昨年一年は自分が町を楽しむことばかりしていたので、今年は人を巻き込んで楽しめるようなことをしていきたいと思っています。また、日本最北の農業高校があるので、そこの学生とコラボして何かができたら、と勝手に妄想しています。

Q.9 任期終了後について、目標や目指しているコトは見えていますか? 差し支えなければ、それはどんなことか教えてください。

すでにNPO法人として活動していますので任期終了後、とは少し違いますが、現在は町からの業務委託費をもらいながらの活動なので、NPO法人として自主財源の確保は早急に行っていきたいと考えています。

Q.10 個人的に気になっている地域、活動、人がいたら教えてください。

山形県鶴岡市の地域おこし協力隊の田口比呂貴さん。
お会いしたことはないのですが、ブログやツイッターなどを拝見していて猟銃免許取得、山菜やDIYなど地域への入り込み方が参考になります。
ブログアフィリエイトなど、協力隊としては珍しいことにも取り組んでいるので見ていて楽しいです。

Q.11 地域おこし協力隊とは、ご自身にとって何でしたか?

田舎で活動するための有効な手段でした。

Q.12 地域おこし協力隊とは、地域にとってどういう役割だと思いますか?

潤滑油と発火材。

Q.13 実際に協力隊になってみて、制度の面で改善して欲しいなぁ、ということがあれば教えてください。

自治体によって採用の仕組みが全く異なること。
最長3年間に猶予期間があればなおよい。

Q.14 今後、協力隊になろうと思っている人に一言!

今振り返ってみて、しておくといい準備があれば教えてください。
自分がどんなことをしたいのか、ずらーっと挙げておく。田舎での生活をリアルにイメージしておく。(カラオケやネットカフェ、居酒屋もないところも多いので)

募集要項の内容で特に確認しておくべき事柄ってありますか?
漠然とした内容しか記載がないところも多いので、時間があるなら一度その場所に行ってみるのがいいと思います。
給与は以前であれば17万円前後が多かったのですが、最近では20万円というところも増えているようなので、そこも見ておいて損はないと思います。

暮らし・生活について、アドバイスありますか?
田舎暮らし、といってもただのんびり過ごせるわけではなく力仕事も増えますし、頭を使う機会もたくさんあります。
また、都会の人間関係よりも人との関係は密接になるので煩わしさを感じることもあると思います。それでもその地域でしか味わえない体験がたくさんあるので、楽しそうなことに反応できるようアンテナはしっかり張って自分主導で積極的に動くことが重要だと思います。

Q.15 最後に地域PRを! 現在、協力隊を募集中であれば、公募情報も教えてください。

別れが遠くなるまち。遠別町(えんべつ)。
日本海沿いの小さな田舎町です。ホタテ、タコ、ヒラメなどの海産物をはじめ、もち米とメロンの北限の産地で畑で採れる新鮮な野菜も豊富です。観光地化が進んだ北海道ですが、まだ手つかずの自然が広がっており、夕暮れ時のマジックアワーは圧巻の美しさです。遠別町の魅力を写真やイラストを交えてFacebookで紹介していますので、ぜひご覧ください。

北海道天塩郡遠別町 原田啓介

地元びいきなもの「日本海のマジックアワーとエゾニュウの風景」

(アンケート協力:NPO法人えんべつ地域おこし協力隊 原田啓介さん)

【FB】えんべつ地域おこし協力隊
【HP】NPO法人えんべつ地域おこし協力隊
【twitter】https://twitter.com/idenxtity091
【ブログ】inaka.life

 

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2014/9/23 更新

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