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〈長野県〉遊休農地の除草、ヤギにお願い NPO、省力化へ取り組み

遊休農地解消に取り組む長野市上ケ屋のNPO法人「飯綱高原よっこらしょ」が、地域の遊休農地でヤギを飼い、人が草を刈る代わりに草を食べさせる試みを始めた。高齢化が進む中、手間を省力化する狙いで、かつて県内で広く飼われていたヤギに着目した。効果を確かめた上で、来春以降に田畑の荒廃に悩む別の地区にヤギを貸し出す構想を描いている。

NPOは遊休農地1・6ヘクタールを借りて草刈りや大豆栽培などをしてきた。草刈り機による除草の手間は小さくないため、1日に10キロほど食べるというヤギの活用を考案。「ヤギとこどもがリーダーの“遊休農地ストップ”プロジェクト」と名付け、5月から地元産間伐材を使った小屋作りを進め、佐久地方の業者からヤギを買った。費用約220万円の約3分の2を県の地域発元気づくり支援金で賄う。

子ヤギを含め、現在いるのは7匹。5日はヤギの歓迎会を現地で開き、ボランティアで飼育を手伝う市内の子どもらは「かわいい」「たくさん食べる」と大はしゃぎ。長野市吉田小5年の樋口侑汰君(11)は「なついてもらえるようにしっかり世話したい」、同市三本柳小4年の佐藤優理さん(9)は「フサフサしている」と笑顔を見せた。

当面は今月下旬のソバの種まきに向け、畑に生い茂った草をヤギに食べてもらう。繁殖させて飼育頭数も増やしたい意向で、いずれはチーズを生産する夢も。代表理事の志村雅由さん(69)は「生き物を飼う大変さが頭をよぎるが、将来の夢もある。高齢化が進む地域の遊休農地対策に少しでもつながるようにしたい」と話した。(信濃毎日新聞より)


2014/7/7 更新

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