長野県大町市や関西電力などでつくる「信濃大町地サイダー製作委員会」は12日、大町のご当地サイダー「ハサイダー」を発売した。黒部ダム工事の最大の難所だった破砕帯から湧き出す水を使い、実行委は「爽やかな味わいとともに、大町市と黒部ダムの歴史を感じてほしい」とPRしている。
大町市は黒部ダム建設工事の前線基地だった。破砕帯は、岩が細かく崩れ、地下水を含んだ地層。建設資材を運搬するためのトンネル掘削が破砕帯にぶつかり、噴き出す大量の水と土砂に工事関係者が苦戦した。
今年は、このトンネルを通る関電トロリーバスの開業50周年で、市の市制施行60周年・合併10年。節目が重なったことから、「破砕帯の水を使って大町をPRしよう」と3月に委員会を発足させ、市と県の補助金計約300万円で開発、製造した。
1本250ミリリットルで200円。市内の土産品店や立山黒部アルペンルートなどで販売する。(信濃毎日新聞より)
2014/6/13 更新