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【種継人の会】地域と農と食をつなぐ

地域と農と食をつなぐ「種継人(たねつぎびと)の会」

「種継人(たねつぎびと)の会」は、「人類の共通財産である地域に残る固有の作物「在来作物」を引き継ぎ、多様で豊かな食と農の文化を活き活きと継承し、世界へ向けて発信してゆく。」ことを目的に活動しているグループです。メンバーは生産者だけでなく、地元の商店主や食品製造に関わる職人さんなど、多様な構成員です。

常陸太田市には2013年現在、20種類以上の在来作物が現存しています。立派に常陸太田市の看板作物として生産されているものもある一方で、そのほとんどは高齢の方が細々と自家用に栽培しながら、種を守ってきたものです。これらの作物は栽培を引き継ぐ人がいないまま、地域から姿を消しつつあります。

茨城県 常陸太田市 種継人の会 在来作物

在来作物は、収量が少ない、そろいが悪い、病気に弱い、など、品種改良された現代の作物よりも作りづらいものが多く、営利栽培には向かないと言われています。一方で、世界的に作物品種や食の単一化が進み、遺伝資源や、地域固有の食文化の源としての在来作物の価値が見直されています。また、栽培している方に伺うと、美味しいから作り続けてきた、との声を多く聞きます。

私達「種継人(たねつぎびと)の会」は、在来作物が持つ魅力を、生産者だけでなく地域で共有してゆきます。ただ種を守るだけではなく、時代にあった食べ方や商品開発、品種改良など、地域や全人類の財産として在来作物を受け継いでゆけるよう、様々な活動を展開してゆきます。

茨城県 常陸太田市 種継人の会 在来作物

 

〜常陸太田市に現存する在来作物の一例〜

・油菜 金砂郷在来(油用)
油菜 金砂郷在来 常陸太田市
《地区
金砂郷地区
集落・地域名茨城県常陸太田市中利員町
種類別油菜
特徴昭和初期より油採取用として栽培されてきた。
食べ方・使い方菜花(つぼみ)を食べる。昔は菜花を摘むと種ができるのが遅くなるので、あまり食べなかった。
由来昭和初期におじいさんが油絞りの生業を初めて、その当時からの物だと思われる。昔は田んぼと二毛作で油菜を作っていたため、谷津田に自生している物もある。

・こんにゃく 持方在来
こんにゃく 持方在来
地区水府地区
集落・地域名茨城県常陸太田市上高倉町持方集落
種類別こんにゃく
特徴他品種に比べ香りや味が濃厚。色も他品種に比べてピンク色混じりで、黒っぽく少し硬い。
食べ方・使い方煮漬物、天ぷら、刺身こんにゃく、保存食など。特に刺身こんにゃくは各家庭で食べ方が違う。
由来4代以上前(100年ぐらい前から)地域で育てられている。昔から日々の食卓はもちろん冠婚葬祭の席に欠かせない食べ物だった。一時期中国産のシナ玉を栽培していた時期もあったが、糊が弱いため再び在来種に切り替えて育てている。貴重な在来種のため、普及所(県指導機関)に大切に種を守って下さいと言われた。

・ホウキモロコシ
ホウキモロコシ 常陸太田市

地区常陸太田地区
集落・地域名茨城県常陸太田市下河合町
種類別雑穀
特徴河合地区で300年ほど続くほうき作りの原料。いわゆるコキアとは全くの別種で、イネ科のモロコシの仲間。
食べ方・使い方穂先を脱穀し、茹でてから乾燥してほうき作りに使う。残りの茎葉は畑にすき込むと土作りになる。
由来以前は河井地区に数系統の品種が残っており、家やほうきの種類によって使い分けられていたが、現在は横山家に伝わるこの品種のみ。

・里川カボチャ
里川かぼちゃ 常陸太田市 在来作物

地区里美地区
集落・地域名茨城県常陸太田市里川町里川地区
種類別カボチャ
特徴皮がピンク系(オレンジ)色、ホクホクとした食感。栽培地域が標高500~800mの高地のため、甘みが強い。
食べ方・使い方一般的に煮物が多いが最近は加工品も増えている。
由来里川カボチャは里川(岡見)系の在来カボチャとして昭和30年頃から里川地区で自家採取を繰り返し栽培されてきた地域特産野菜の一つである。「里川の土手カボチャ」として、長年自家採取を繰り返したことにより、原種が失われつつあったが、町会が中心となり原種の復活に取り組んでいる。

 

(文・写真 種継人の会HPより転載)

【HP】種継人の会


2014/5/29 更新

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