日本の在来馬、すなわち、洋種馬等の外来の馬種とほとんど交雑することなく残ってきた日本固有の馬が8種現存しています。その多くは個体数がたいへん少なく、絶滅が危ぶまれています。
昔から馬の産地として有名な岩手県。純血種であった「南部馬」も今では絶滅してしまっているが、現在まで長年に渡り、人間の相棒として仕事や生活を共にしてきました。
馬搬技術を継承する「馬方さん」という仕事
「馬搬(ばはん)」。それは馬と人が山から木材を運ぶ作業のことです。かつては日本全国で見られた伝統技術ですが、機械化が進んだ上に切り出してき た木の値段が下がったため、馬搬の技術を継承する「馬方(うまかた)さん」がどんどん少なくなり、現在の遠野には、現役で馬搬をする馬方さんは3人のみとなりました。
馬による山からの木出し作業は、機械と違い、山を荒らさないと昔から言われてきました。そして、自然に優しいだけでなく、何よりも馬と心を通わせる とともに働く喜びがそこにあります。自然エネルギーの重要性が見直されている今、遠野の地駄引きの馬搬技術はかけがえのない宝です。
人馬一体の職人技
馬搬の仕事をする馬はサラブレッドや乗馬に使われる馬よりもずっと大きいのですが、必要以上に栄養価の高い飼料を与えず、自然の草で育てることが、馬搬の仕事をする馬にとって最適なのだそうです。山を熟知し、馬の健康状態を見極めることが大切 な馬搬の仕事は、まさに経験がものをいう人馬一体の職人技です。
地元ぐるみで担う「馬搬」の普及
現在、遠野市では馬搬を受け継ごうと見方さんに弟子入りし、馬搬技術継承に力を尽くす活動を続けてきた岩間さんに賛同した馬搬従事者、岩手県、遠野市、森林組合、NPOなどによって、馬搬の継承、普及、宣伝を目的とした遠野馬搬振興会が設立されました。
遠野市が所有する森林の搬出作業の一部を馬搬に委託する、また研修生を受 け入れる、などの事業を展開、 現在は2人の若い担い手が訓練中です。
【HP】幻の南部馬をたずねて
【HP】遠野馬搬振興会
【HP】馬と人
2014/5/14 更新
