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《シリーズ:移住して地方で働くという選択》 − 長野県大町市 編 −

3年前に起きた3.11の震災以来、自分の働き方を見直すという方が増えているとよく耳にするようになった。
その新しい働き方のひとつとして、「移住」というキーワードが今注目を浴びている。
その一方で、移住して働くとなるとハードルが高いイメージがあり、いざどこに移住すべきかを検討する際にも、それを決断するための情報が少ないのではないかと私自身、課題意識を抱き始めていた。
そこで、各自治体の移住に関する制度をネットで調べてみたところ、それらの情報がまとまって見られるサイトもなく、情報収集が難しい現状を目の当たりにしたのがきっかけとなり、今回、自治体担当者に「移住」についてインタビューを試みてみたのだ。
実際、取材をしてみて、ネットや本では得られないような、移住を検討している方にとって有意義な情報が、全く世の中に出ていないことに驚いた。 そこで、地元びいきでは「移住」をテーマに各自治体担当者や、その地域に移住した方に直接お話を聞き、移住についてのお役立ち情報を発信していこうと思う。
移住や地域での起業などをお考え方にとって、ご自身にあった働き方・暮らし方組み立てていけそうな移住先探しの参考に少しでもなれば幸いである。

大町市 移住

さて今回ご紹介するのは、長野県大町市。
長野県の北西部にあり、北アルプスの麓に位置する自然豊かなところ。
人口は3万人ほどで決して多くはないこの市で、2年前から市をあげて移住者を受け入れる取り組みが本格的に始まり、昨年は市が把握しているだけでも、20組40人が大町市に移住しているそうだ。
また、特徴的なのは、移住者の中で最も多くの割合を占めるのが30代だということ。長野県全体では、仕事をリタイアした60代の移住者が最も多く、大町市の例は異例とも言える。
なぜ、大町市に若い世代の移住者が集まっているのだろうか?その辺の中心に、大町市が行なっている移住に関する制度を伺ってみた。

大町市を好きになってもらって、ずっと住みたいと思ってもらうために出来ることはやる

今回、大町市役所の担当者に移住に関する話を伺った際に、最も印象に残ったことがあった。
「大町市を好きになってもらって、ずっと住みたいと思ってもらうために出来ることはやる」という言葉だ。
一般的に移住に対する補助といえば、家賃の補助や移住者にお祝い金を渡すなど、金銭的な部分に焦点を当てられがちだが、大町市ではそういった部分に加えて、移住してもらう人が市を好きになってくれるための移住制度を多く設けている。
例えば、移住前に空き家で生活体験ができたり、大町に移住した方の話を聞いたりすることも可能。更には、冬には雪が降る市内での運転に慣れてもらうために、雪道の運転体験なども市が用意してくれる。
また、移住前の段階で市が雇用先を探してくれたりと、事前に解決しておきたいことを市が積極的にサポートしてくれるいる。
そういった取り組みが功を奏して、移住する時にはすでに大町市のことが好きになって来てくれる人が増えているそうだ。

起業したい方は注目!大町市の中小企業制度

大町市では、市で起業や創業をされたいという方に対しても、非常に魅力的な制度を実施している。市が起業者と銀行との間に入り、最大2,500万までの融資に対して、年利2%という好条件での融資をサポートをしてくれるものだ。
移住者でこの制度を使って実際に創業を行った方はまだいないとのことだったが、市では移住して起業をしたい方にも是非活用して欲しいと述べていた。

大町市で移住された方の事例をご紹介!

大町市には実際にどのような方が移住されて、どのような暮らしをされているのかを紹介してみよう。

1. 美麻珈琲を経営されている小島さんと塚口さん

美麻珈琲 大町市

1組目は兵庫県から移住された小島さんと塚口さん。
ご兄弟で喫茶店を経営されているお二人だが、市に移住するきっかけとなったのは、小学校の時に大町市で経験した山村留学。それ以来、この市と関わりを続けて、念願かなってこの地に移住。その際は、地元の方々に大いに助けてもらったそうだ。

美麻珈琲のスタッフの方々 大町市 

美麻珈琲のスタッフの方々

2.アルペンローゼ株式会社に勤務する江間さん

アルペンローゼ 大町市

2組目は大町市で化粧品製造などの事業を行っているアルペンローゼ株式会社に勤務する江間さん。
川崎市の出身で、旅好きの江間さんはこれまでに47都道府県をすべて回ったという経歴の持ち主。
江間さんにとって、長野県は一番暮らしやすく、身近に土や自然が身近にある環境が、特に子供を育てるにはいいなぁと感じているのだと話す。
大学卒業後に長野に住むことを検討したが、その際は断念し東京の百貨店に就職。結婚後、奥さんも長野が好きで、「老後は長野で暮らしたいね」なんて話をしていた時、知人から長野での仕事を紹介された。 その運命に「長野がオレを呼んでるぜ」と想い、移住されたんだそうだ。(完)

アルペンローゼ株式会社の江間さん 大町市

アルペンローゼ株式会社の江間さん

■今回取り上げた自治体
長野県大町市役所 定住促進係
【連絡先】0261-22-0420
【HP】大町市の移住や暮らしに関する情報

取材協力・写真提供:大町市役所
文:足立直之(地元びいきスタッフ)

※掲載希望の自治体担当者の方、また移住に関して興味のある自治体がある方がいらっしゃいましたら、是非、地元びいきまでお問い合わせ!


2014/4/10 更新

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