古くから港町のとして栄えた焼津市内には、水産関連企業が多く集まっており、創業100年を超える企業も多く、お互いを屋号で呼び合う商習慣が残っている。
地元金融期間や、企業、行政が一体となり、屋号を活かした街の活性化に取り組んでいるのが「屋号のまちプロジェクト」。
「屋号抜きで焼津の歴史を語れない」。そう語るのは焼津信用金庫の牧田理事長。創業100年を超える焼津信金も「マルセイ」という屋号を持つ、全国でも珍しい金融機関だ。
図形や文字を組み合わせた屋号や、市場に水揚げされた水産物を競りで値決めする際の呼びやすさなどから使われたとされており、商売の縁起を担いだ呼び名が多く、例えば○は「マル」と読み、貨幣や完全を意味する。「カク」と読む□は真っすぐなことや、量が多いという意味だそうだ。
屋号のれんストリート
信用金庫と焼津市役所、焼津鰹節組合青年会を中心とした市内の有志企業が協力し、屋号を記した紺色ののれんに模した旗を、平成24年12月より焼津駅前商店街に掲げた。のれんは一社一枚。当初は18社だったのれんの数は、今では30社程度まで増えているとのこと。
また、焼津信金が中心となり、100社以上の屋号の由来や歴史を調査し、本にまとめ、4月中にも2千部を市内の小中学校などに無料配布する。
【HP】焼津信用金庫
【FB】屋号のまち やいづ プロジェクト
2014/4/8 更新