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【移住カフェ】日本一人口が少ない県で育った移住者と地域住民をつなぐコミュニティ

人口が58万人に足りない、日本一人口が少ない県、鳥取。県全体的に過疎化・高齢化も進み限界集落がたくさんあるという。過疎化・高齢化というと、田園風景や山間の集落を想像する人も多いだろう。
でも、実は、日本の地方には、「街なか」でも、同じ現象が起こっている。
鳥取県倉吉市もそのひとつだ。白壁土蔵で有名な街でも、最近は空き家ばかりが目立つ。部屋に明かりがついている家でも、住んでいるのはお年寄りが多いという。山に住んでいれば、ひとり暮らしの野菜自給を可能とする畑もあるかもしれないが、街の限界集落では、それがかなわない。もしかしたら、場所によっては街の方が不便なこともあるかもしれない。

そんな街に新しい動きがある。

IJU CafeIJU Café(移住カフェ)と呼ばれるコミュニティが生まれ、地域活性の一助となっている。IJUとは、Uターンしてきた人、Jターンでとどまることにになった人、そして、縁もゆかりもないけど住み着いたIターンの人。IとJとUでIJU(移住)。
移住者がその土地でずっと暮らしてきた地域の人と交流し、一緒に何かを行うことで地域全体を元気にしていこうというもの。具体的には、ワークショップやさまざまなイベント・食事会を定期的に開催して、広く参加者を募り、仲間をつくっていく。

この活動は、過疎化が進んで寂しくなっている地域住民を元気づけるだけではなく、移住者の不安を取り除き、安心して地元の仲間に入ってもらう大きな役割も担っている。

仕掛け人は、自らもUターンで倉吉に戻った福井恒美さん。

NPO法人田舎暮らしの応援団の団長として、地域活性をライフワークとしている。妻の福井千草さんはIターンで倉吉にやってきて、ともに活動を行っている。

IJU cafe

福井さんご夫婦

IJU CafeIJU Caféは、IJU大学として飛躍しようとしている。

コミュニティ大学の機能を有し、現在、プレ開校をしている(2014年4月開校予定)。IJU大学のキャンパスは鳥取県全土。公共施設やカフェ、海や山や公園や畑であっても教室となりうる。
入学試験も、入学金も、年齢制限も、校舎も、そして卒業もない大学。国籍も性別も問わない。入学資格はひとつだけ。それは、鳥取県を愛し、日本を愛していること。移住者<Iターン、Jターン、Uターン>が地域の人と一緒に元気に生きる場所づくりを目指している。

合言葉は、「だれでも先生、だれでも生徒」――これは、IJU Caféが開催しているワークショップのコンセプトを踏襲している。

地域住民だけではない、移住者を巻き込み、お互いがメリットとなる活動をすることで、地域全体が元気となる。IJU大学の取り組みは、これからの鳥取にとって、そして日本各地の地域活性にとって、有効な手法になるのではないだろうか。

文・黒川豆 写真提供・移住カフェ

IJU CafeHP http://ijucafe.jimdo.com/
FB https://www.facebook.com/ijucafejapan


2013/9/2 更新

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