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#1 四国人に会う旅〈2014.3.25-29〉

備忘録的に今回の四国探訪を記してみたいと思います。
お会いした方、観たバショ一つ一つから色んな価値や想いをお伺いしました。
詳しいことは追って記事にしていきますので、この「スタッフよもやま」でこんな風に四国を巡ってきました!という報告をさせてもらいます。

さて、今回なぜ四国へか。
ちょっとばかり私の話。
生まれも育ちも東京の私。父は徳島県の右下にある牟岐町というところで農家の次男坊として生まれました。
昔、よく耳にした「口減らし」(家計の負担を軽くするために、子供を奉公に出したり養子にやったりして、養うべき家族の人数を減らす)。小さな農家だった家の中で父はその対象でした。実家にいるのが嫌になり、父は20歳で東京に出て来たんだそうです。そして母に会い、結婚。
生家がある徳島県牟岐とは、私の夏休みに合わせて遊びに行く程度で、高校3年の夏休みを機に、すっかり徳島との距離は開いてしまいました。
そこから長い時が流れ、5年前に父は他界し、さらに私の中から徳島という地は遠くなりました。

昨年初旬、現在の仕事を目指すにあたり多くの方と会う中で、徳島に由縁がある方々との縁に恵まれ、さらにそこに「出羽島・牟岐アート展」開催が繋がり、間違いなく父に呼ばれている気がして、弔いを兼ね、四国人と会う旅を決意した次第なのです。
自分のルーツや縁って、自分が思っている以上に切れないもの。。。そう感じてなりません。

◆2014/3/25 阿波農村舞台

全国各地の農山漁村の神社の境内等には、歌舞伎や人形浄瑠璃、芝居など様々な芸能 が演じられた農村舞台が多数残されていると聞いて、自然の中に静かに鎮座するその景色を見に足を運びました。
徳島県は、兵庫、長野、岐阜、愛知などと並ぶ全国有数の農村舞台の宝庫で、人形芝居を主とした舞台がほとんど。徳島県は、かつて村落ごとに劇場を持ち、人形浄瑠璃をはじめとする様々な芸能を、鑑賞するだけでなく自らも参加し楽しんだ劇場王国だったそうです。

農村舞台に向かう前、見学について応対をしていただいた「阿波農村舞台の会」事務局の佐藤さんにご挨拶を兼ねて徳島県立阿波十郎兵衛屋敷へ。春から心機一転、力を注いで活動していくそう。
DVD資料ではあったけど、深い森の中に鎮座する農村舞台でみる人形浄瑠璃にはトリハダものでした。これはコンクリートの箱のなかではなく、この自然に囲まれた舞台である必要を強く感じるとともに、初めてみる農村舞台への期待が高まった瞬間でした。

徳島県立阿波十郎兵衛屋敷

徳島県立阿波十郎兵衛屋敷

いざ那賀町 拝宮農村舞台へ!
今回、拝宮農村舞台を見学するにあたり、「阿波農村舞台の会」の副理事長をされている林さんが、前日にアキレス腱を切ってしまうという不自由な中、ざわざわ徳島市(車で約2時間!)よりいらしてくれて、とても丁寧に、そして愛情こめて農村舞台のこと、今後のことを話してくださいました。見学依頼が入るとボランティアで案内をしているのだそうです。
集合は、拝宮農村舞台がある集落内にある体験・宿泊施設を兼ねた「井本紙漉場」。この日の宿泊もここで。しかもひとりきり。。。(苦笑)

那賀町 井本紙漉場

井本紙漉場

井本紙漉場 拝宮農村舞台

「阿波農村舞台の会」副理事の林さん(左)と井本紙漉場の井本さん(右)

那賀町 拝宮農村舞台

白人(しらひと)神社境内にある拝宮農村舞台。

日本全国に1921棟の農村舞台が存在するうち、徳島県には240棟(現存舞台209棟、廃絶舞台31棟)と最も多く残っていました。那賀町内には全42棟あり、現在、使われているのは6棟(拝宮、坂州、北川、川俣、鎌瀬、八面)のみ。そのうちの一つが今回、お邪魔した拝宮農村舞台です。
演劇やアート展などに活用もされているようだが、高齢化や過疎化を考えると未来への存続は深刻。森の中がゆえに音響などいらず、満点の星降る夜空の下で見る浄瑠璃はさぞかし神秘的なことだろう。そうぼんやりと妄想をしてしまうようなバショでした。機会があれば多くの方に見てもらいたい!!

那賀町だけに限らず、山間部が抱える深刻な問題が害獣。どんなに杉を植えても鹿が苗木を食べてしまい、さらに鹿の唾液によって枯れ朽ちてしまう現状に陥っています。近々こういった植林ツアーもあるそうです。➡「木の住まいの故郷へ 春の植林ツアー

この日の最後に会ったのは、地下足袋王子こと四季美谷温泉の支配人 平井滋さん。
徳島のヘソと言われ、徳島県の最高峰であり日本百名山の一つ「剣山」の山歩きの達人。山を通して、地元那賀町のこと、剣山のこと、自然のことを伝えている方でした。
あまり雪のイメージがない徳島なのですが、地下足袋王子いわく、「雪の剣山が一番見せたい姿」なのだそう。樹氷がみえるところまでバスで連れて行ってくれるので、雪山経験がない人でも、その景色をみることができ、また雪山歩きをしたい人はそこから、王子とともに山へ入って行くツアーがとても人気とのことでした。トレランや雪見、花観察など、希望の沿った山歩きコースを提案してくれる、まさに王子のおもてなし。
5月には総距離115,000m、累積標高5,500mの壮大なウォーキングイベントを開催!➡「WILD WALK ZERO➡1955

そして、この後、王子と2人で一升を空けたのでした。。。。。次回へつづく(地元びいき 和田)

四季美谷温泉

地下足袋王子こと平井滋さん


2014/3/31 更新

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