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【池谷・入山集落】小さなムラをみんなで守る!「限界」を「奇跡」へ変える活動。

池谷集落は、高度経済成長期、2004年の中越大震災を経て、住民が減り限界集落と呼ばれる状態となりました。
私たち「十日町市地域おこし実行委員会」は、集落が今まで守ってきた棚田や自然、農道、家屋はもちろん、それを維持する農業技術、生活文化、伝統を次世代に継承し、この地域が将来も人の働く場、生活の場として維持していくため、様々な取り組みをしています。
池谷集落は、現在では都会から3組5人の移住者を迎え、「奇跡の集落」と呼ばれるようになりましたが、移住者の収入安定や農業後継者育成など課題は山積みです。十日町市地域おこし実行委員会は、今後も「村の存続」を目指して、活動し続けていきます。

集合写真2013

村人と実行委員会スタッフの集合写真(2013年)

「村の存続」のための基本方針

一、消費者と直接繋がる農業
地域で栽培されるコメを「山清水米」という独自ブランドでの販売を開始しました。生産者である私達が消費者の方と繋がりを持ち、直接販売を行うことで地域全体の農業収益の向上を目指します。後継者の農業経営が少しでも順調に行くようにと考えての事業ですが、同時に収益の一部を後継者誘致のための環境整備など村おこし活動に充当していきます。現在はお米だけですが、地域で生産される農産物を用いた加工品なども検討しています。

二、「本音の付き合い」でイベント交流
中越震災をきっかけに、池谷・入山では年間通じてボランティアや農業体験、収穫祭、山菜祭りなど様々なイベントを行っています。このようなイベントの効果として、「農道・水路を維持管理に非常に助かる」、「山清水米を購入してくれる」などが挙げられます。しかし、それに留まらず「住民や地域が元気になる」、「国や世代を越えた、出会いがあることが嬉しい」という目に見えない効果もあります。こうしたイベントの時は「本音で付き合う」という事を心がけています。農村、農業の抱える問題は根が深く、より多くの人の理解と協力が必要です。そのために、農村の抱える問題をイベントで出会った方々と共有し、解決の道筋を探っていきたいと考えています。

稲刈りイベント

稲刈りイベント

三、エコツーリズム 自然や文化、技術を活用し、「収入源」とする事で保全する
農村を「食糧生産の場」として捉えるだけでは、農村を維持していくことはできません。里山の自然、景観、多様な生態系、その自然に合わせた技術・生活文化、昔から脈々と継承されてきた伝統文化を活用し、それら維持している農村住民、これから継承していく農村の後継者の収入源にしていきたいと考えています。同時に、このような活動が利益だけでなく、わら細工などの実用性の薄れた伝統文化を保全することにも繋がると考えています。農村の自然を堪能し、水や郷土料理を味わい、宿泊し、地域の農作業、料理教室、ゾウリ作り等を体験する「エコツーリズム」を実施、現在も内容検討しています。

四、生活できる条件作り
実際にこの地域で生活を成り立たせるためには、「住居、仕事、所得」の3点が必要です。現在、移住者が増えてきておりますが、こういった移住者が永く住み続ける事が出来るようにするために「山清水米」の販売、エコツーリズムの導入により「仕事」の創出も進めています。これらの活動を発展させていくことで、“所得”の確保につなげたいと考えています。

五、小さな農村が向き合っているものは日本農業の問題そのもの
たった数軒の農村が向き合っている問題の根本は、「食生活変化による米余り」、「衣・食・住の低い国内自給率」、「農業と他産業の経済的格差」、「高齢化・過疎」などの社会問題です。私達はこれらの問題に正面から向き合いながら、地域おこし活動に取り組んでいます。現在、池谷集落の取り組みはマスコミにも数多く取り上げられるようになり、視察の受け入れも増えてきています。私たちは自分達の集落だけが良くなればよいとは考えておりません。自分達の集落で持続可能な生活が成り立つ状態を作りだし、後継者への継承を行いながら、様々な形で情報発信を行っていく事で全国各地の農山村が活気づき、よりよい社会を作っていく事に貢献できればと考えております。

秋の池谷遠景

秋の池谷遠景

(文・写真 池谷・入山ガイドHPより転用)

HP http://www.iketani.org/
FB http://www.facebook.com/iketaniiriyama
Twitter http://twitter.com/iketanisyuraku


2013/11/28 更新

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